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ウォルドルフ・ドッカの背景

文化出版局『ウォルドルフ人形の本』
:カーリン・ニューシュツ著:佐々木奈々子訳より

カーリンさんからのメッセージ

 世界各地のウォルドルフ・スクールの子供たちは、この本で紹介したようなシンプルで柔らかい羊毛を詰めた人形で遊んでいます。人形は、子供たちの両親や先生が手作りし、簡単な結び人形などは子供たち自身が作ります。このスクールの年長クラス7年生になると、手工芸の授業時間に、大きな人形に服も一緒に作ります。

 ウォルドルフ教育理論の基礎は、20世紀初頭、スイスやドイツで活躍したルドルフ・シュタイナーが築きました。最初のウォルドルフ・スクールは、1919年、シュトゥットガルトのウォルドルフ・アストリアというたばこ工場で働く人たちの子供を集めて、スタートしました。ウォルドルフの名は、そこから来ています。その理論では“頭”だけでなく人間まるごとが学校で学ぶのだということ、つまり意欲、感性、思考といった人間性の発育を促す教育が重視されます。

 そういうわけで、手を使った仕事、造形表現、体操、歌うことなどが、地理や歴史、数学などと同じように大切にされます。教師自身も常に勉強し、子供が自然にひきつけられ、生き生きと参加できる創造性の豊かな授業をするように努力しています。また既成の教材にあまり頼らないで、生徒自身によるイラストや文章で、自分たちの教科書を作っています。

 ウォルドルフ教育の目ざすところは、子供たちが、それぞれ可能な限り多くの面で成長できるように、また各自のユニークな素質が伸びるように助力を与えることなのです。