HOMEトピックス税務と会計座右の銘百選エッセイ集ウォルドルフ人形サクセス・シミュレーション連珠リンク

追悼 藤井昶夫先生

藤井昶夫先生 早川嘉美・画
祝・百寿 藤井昶夫先生 早川嘉美・画(平成30年4月)

藤井昶夫先生 大正7年1月4日生 石川県門前町出身。オン歳 101歳。
先生が昭和21年1月に創業された藤井会計事務所とわが税理士法人ハヤカワは姉妹提携を結び、連携事務所としてスタートしたばかりであり、これから先生の琴線に触れたご指導をいただくことになっていましたが、さる平成31年2月1日、ご逝去されました。
謹んで哀悼の意を表し、ご冥福をお祈りいたします。

昭和17年 当時の計理士登録、21年1月事務所創業ですから、創業73年となるこの道の草分けです。税理士登録番号は「149」 おそらくもっとも若い登録番号ではなかったでしょうか。
先生のすごいことはそれだけではありません。倫理研究所に学ぶこと67年。倫理といえば、「朝起き会」で著名、67年間、朝4時半起きを続けられたのは尋常ではありません。
私が勤務していた50年前には時々参加を要請されます(スイマセン)から、朝の弱い私にとっては閉口極まりなかったですが…(重ねてスイマセン)。

事務所の存在は、藤井先生の品性に魅かれる方々によって、充実・繁栄、揺るがぬ経営姿勢を貫いてこられました。
その品性はどうして形成されていったのでしょうか。むろん倫理の教えが基本にあるのは言うまでもありませんが、ほかに

  • 小唄(柳派流 許し名、柳古満昶)
  • 日本舞踏(直派若柳流、許し名、若柳吉昶)
  • 短歌(しきしま短歌会 講師)
  • 書道(秋津書道会 講師、号・藤井清竹)
  • 陶芸(真窯会)
  • 茶道(表千家流)

とまあ こんな具合です。

先生の作品
先生の作品/手洗鉢と角と丸の花入れ
自詠句
平成17年の書(自詠句)

今回、藤井先生率いる藤井会計事務所と税理士法人ハヤカワとの姉妹提携のいきさつについては、平成30年11月14日に催した姉妹提携記念セミナーの「姉妹提携セミナーのご案内」と「同 レポート」に譲ってすべてを割愛させていただきます。
その後もファミリー会での食事会を貴船で楽しみ、私ども夫婦で催した「水彩画展」「おにんぎょう大好き展」にご鑑賞にお越しいただき、また12月には両事務所合流の忘年会でもご一緒いたしました。

作品展にて
早川嘉美/加代子 作品展にて
忘年会で〆をされる藤井先生
忘年会で〆をされる藤井先生

税理士法人ハヤカワでは、年も明けた平成31年1月28日、恒例の新春セミナーに「新春講和」をお願いしてご快諾をいただき、準備を進めていました。ところが開催を1週間後に控えた1月21日、体調不良を訴えられ、お医者さんの「超高齢ですから用心しましょう!」のすすめで観察入院されることになりました。
一報が入ったので、すぐにご容態の確認に出向いたのですが、ご子息(良一さん)の話によると「それほど深刻ではないです」ということで一安心したのですが…。
「レジュメを準備して楽しみにしていました」ということなので、とりあえず、レジュメをお預りし、代役を務めることを視野に準備態勢に入りました。直ちに先生からお預かりしたレジュメの主張を確認、さらに参考になる資料を収集して、当日に備えました。
セミナー当日の朝ご容態を再度確認しますと「一進一退」の状態が続いており、高齢のため、予断を許さない、と。「せっかくのご厚意に応えられなくて申し訳ない」とおっしゃっているとの伝言を受け、次の機会を期待していただくことで、ご出席の皆さんにご理解いただき、代役として発表させていただくことになりました。

当日の発表については、どこまで先生のご意思を伝えられたか、はなはだ心もとない部分なしとは思えませんが、先生のレジュメに従って発表させていただきました。末尾に先生のレジュメを掲げますので、ぜひお目通しくださるようお願いいたしたく思います。なお、当日の発表についてはテープ(録音)に残っていますので、うまくいくようならHPに発表したいと考えています。

発表を通じて私の心に強く残ったのは、「真心の働き」の大切さであり、「喜働」は人の世の一切を解決するといったところです。なかでも「喜働」は「謝働」「悦働」「快働」とすすみ、自身の働きの喜びを伝ぱする力、「鳴働」にまで高めることの大切さを確認したところです。当日の発表でも話しましたが、私自身、「悦働」「快働」には達していると思うのですが、「鳴働」までには遠く及ばないと思うのです。これからの課題にしてまいります。

最後になりましたが、藤井先生から得ようとしても得られない、貴重な「遺言」をいただいた思いです。先生の意思を大切に受け止めた会計人であり続けていくことをご霊前に誓い、藤井会計事務所との連携を密に大切に育ててまいりたいと存じます。
藤井先生 ありがとうございました。心からの感謝を申し上げ、深い哀悼の意を表します。安らかにお眠りください。

合掌

平成31年2月15日

藤井昶夫先生 新春講和 レジュメ
レジュメ1 レジュメ2