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連珠を世界に! ロマンの旅51

連珠命名100周年 特別企画
 世界のRENJUフアン注目の一戦 アンドゥ・メリティVS中村茂
  メリティ世界チャンピオン快勝 名実ともの世界最強者に!

世界のRENJUフアンが注目していたアンドゥ・メリティ世界チャンピオン(エストニア=25)VS中村茂名人(世界ランク1位=東京 40)の6番勝負は、まさに死闘を繰り広げた結果、メリティ世界選手権者が2勝1敗3分けで勝ち越し、名実ともに世界最強者になった。
この試合は、全局リアルタイムに ネット配信され世界のRENJUフアンが熱狂した。


連珠命名100周年 特別企画

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怪物・中村名人に思う…理事長 早川嘉美(『連珠世界』538号より)

中村名人ーメリティ世界選手権者6番勝負は、壮絶な対局となりました。第2局が全体の流れを変えた1局となり、第3局から攻めのメリティ、シノギの中村の死闘になりました。これが「引き付けてやまない」対局を醸し出し、ぐんぐん観戦者を増やしていきました。特に、取材に見えた記者を釘付けにしたのが印象的でした。
第1局を終えたメリティの落胆、悲壮感はただ者ではなく、直後の「いかがでしたか」の記者の問いかけに、引きつった顔のまま、とうとう一言も発しませんでした。
第2局の開始直後から中盤にかけても、余裕の中村、悲壮感のメリティの好対照を見せていたのですが、これがガラリと変わるのが、第2局、メリティに勝ち筋が見えた時からです。急にそわそわし始め、終局になるや一気に陽性、饒舌になっていったのです。

あけて2日目、メリティは第3局から大胆に攻め、余裕たっぷりに”自分の手”を繰り出し、対局が楽しくて仕方が無い大変身ぶりでした。
一方、第3局以降押され気味になった中村名人ですが、かたくなまでにシノギにかける姿勢を貫きました。
第6局を終え、体調を崩した中村名人ですが、そのスゴサを垣間見ることができます。それにしても壮絶な戦いでした。
詳細は、既に高川悌二さん(飯田皓一さんとともに全日程を全面協力していただき感謝に絶えない)らによって報告されている通りです。
結局、勝負を分けたのはド真剣勝負で挑んだメリティ世界選手権者に対して、イベントでの対局感を抜け切れなかった中村名人の差に会ったのではないか、という思いがします。
ところで、世紀の記念対局に苦杯を喫した中村名人のこれからに与える影響はどうなるのか、考えてみましたが、どうもその技を一層充実させていく気がしきりにしています。
1月23日に催された三上杯新春大会で、痛切に感じました。実はその日、メリティが使った黒9や河村典彦九段が名人戦第3局で使った戦法を、なんのケレン味なく試し打ちしていたのです。無尽蔵に「自分の手」を持つ名人が「他人の手」を平然と試す名人の姿に、そら恐ろしいものを感じたのですが…。

記念行事を終えて  理事長…早川嘉美(同)

記念行事を終えた夜、居酒屋で打ち上げを行ったのですが、その賑やかだったこと。メリティさん、中村名人、A・ソーソロフさん(エストニア)、A・ノソフスキーさん(ロシア)らの主役が全員揃って、もちろん険しい表情はありません。
メリティさんはこのあと2日、拙宅を中心に市内観光やショッピングに疲れを癒し、18日、達富弘之・永平松寿両氏に見送られて、台湾に飛び立って行きました。
台湾では2年間の契約で、台湾連珠界のインストラクターをしながら、連珠書の執筆を続けるということです。連珠も本当にグローバルになったものだなあと実感します。

最後になりましたが、皆さんの絶大なご支援、ご協力に、心から感謝申し上げます。何かと不行き届き、手違いもあったこととは存じますが、催しの多忙さに免じ寛大なご配慮をいただけれ幸せです。
ありがとうございました。

* 次回は本シリーズの最終章、「第7回世界選手権戦京都大会」に入ります。お楽しみに!